ーー社長のつぶやきーー
令和3年6月8日
材木がないと言われて久しい。
私は、今年の1月から多いときで1週間に3度程、お客である地元の大工、工務店にも伝えてきましたが、長らく関心が無い人が多かったというのが私の印象です。そのような情報が当店から各工務店に伝えられていたことすら知らなかった人が多くいました。最近になって やっとテレビ放映・YouTubeや巷の話題になりました。
過去にも、環境問題に端を発した木材問題、トイレットペーパーが無くなったオイルショックやリーマンショックがそうであった。
材木ショックの現象は材木がないのが一つ目の問題です。プレカット工場に柱や梁が入ってこないのです。数ケ月経っても上棟が出来ないというのはざらです。
二つ目はコストが以上に高く高騰が早い。今年の4月1日に当店はSPFの14ft×2inch×4inchは¥1,450/丁で販売していましたが、6月1日には¥2500/丁で販売しています。
三つ目はこの先も材料不足やコストの高騰は続くであろうことと出口が見えないことです。背景は北米・カナダの住宅ブーム、コロナ禍で自宅勤務が増え郊外に家を持つ環境が生まれたこと。ワクチンが出回ってきたから働き手が急に増えたとも聞いている。コストアップは住宅だけでなく家具の材料がないところまで来ています。中国の経済再開・住宅ブームも大きいが、膨大な土地と人、共産主義もありワクチンの出現より時間が掛かるであろう。海運費の高騰・コンテナ不足、その他各国が石から材木への移行しつつあります。
それにも関わらず、玉子と材木の価格が変化しない日本は異常であった。45年前に檜の柱が¥5000/本であったが、昨年¥3800/本だった。嘘のような本当の話である。
当店では、情報の先渡しと、最新の情報提供を行っております。大型リフォームでは難しいが、より早く、より正確な情報交換がもっと大切だと感じています。さらには、数ヶ月前に言ってあるから大丈夫と信じている工務店や消費者がいるが全く見当違いです。
ガソリンが高くなったがそれを利用した建材は多く、材木の多くの輸入が止まったことで、私たち材木店も高値承知で国産にも材料を買い求めるようになりました。国内林業業者のチャンスであると考えている人がいるが、今ある国産材を商品にするには莫大な時間、費用、人手がいる。しかし国土の割にはあまりに自給率が低いのです。
課題は多い。林業には後継者は育ってないのである。山道は整備されない、工場もない、乾燥機がない。昨今、林野庁や国民が木材の国産化を目指しているが、議員も早く取り組みを欲しいと材木流通業界は思っている。
各ショックと同じように、今回も建築に関わらない方には本当に他人ことなのだなと私の今は思っています。
新築住宅を建てる際、そこに関わる業者は20社を超えるから、建設費に占める木材費の割合はそれほど多くないかもしれませんが、材料が無いほうが問題と考えます。
皆様はいかがですか?
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